がん患者の就労を支える派遣の強み 株式会社アシストエンジニアリング

株式会社アシストエンジニアリングのここがグッド!

  • がん患者さんが働けるための支援
  • 業務の切り出し提案で、企業の人材不足に対応
  • 「ならし勤務」ができる自社環境

みなさんこんにちは。
働くことと健康は、切っても切り離せないもの。もしも、あなたにがんが見つかったらどうしますか?仕事はどうしたらいいんだろう?治療費は?
がんは、技術の進歩によって、治る可能性が高まってきました。5年相対生存率(2007-2009年診断症例)は、部位により差はあるものの、全部位で67.6%。1997-1999年診断症例では54.3%で、生存確率が上がってきているといえます。
(2018年2月28日国立研究開発法人国立がん研究センター
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/0228/index.html

治療しながら働くことが可能になってきたとはいえ、実態は治療のために仕事を休まなければならず、退職を選ばざるを得ないことも。患者さんも企業側も、消極的になりがちのようです。

そんな中、山梨県でがん患者の方の就労サポートを行っている会社がありました。

山梨県中央市の株式会社アシストエンジニアリングは、人材ビジネス業に加え、製造業、建築不動産業、農業を展開されています。幅広く事業を手掛けるのは、“働きたい方たちの働く場を作るため”。その一つに、がん患者就労サポートはあります。

代表の斉藤勇介さんは、乳がん、子宮頸がんの克服を支援するNPO法人「山梨まんまくらぶ」の若尾直子代表との出会いをきっかけに、がん患者の就労を、派遣の仕組みを通じて支援することを決めました。

がん患者さんと就労支援

同社は、若尾さんとともに、がん患者さんと企業の双方に、どのような体制と配慮があれば実現するのか、検討を重ねました。患者さんが病気治療をしながら働くことの主な懸念点は、定期的な通院で休むこと、体力的にフルタイムでの勤務が難しいことが挙げられます。派遣登録の際にヒアリングを綿密に行い、あらかじめどのような働き方ができそうかを決めます。体力的に週3勤務にしたい、週5勤務で9時から15時の勤務なら大丈夫、座り仕事でもできる、など、個別対応ができるよう、細かく条件を設定しました。

同社はこうして、働きたい人のコンシェルジュとしての役割を担い、契約企業に提案していきます。


▲NPO法人「山梨まんまくらぶ」若尾直子代表と。

企業側の主な懸念点は、万が一業務中に何かあった際に、持病によるものなのか、業務起因性なのかがわかりづらいとのこと。これは派遣元の対応事項であり、派遣先のみに問題は及ぶようなことはありません。その他、起こりうる可能性を説明しながら確認していきます。

働きたいがん患者さんと企業の間に入って、両者の理解のもとで、就労することができる。派遣という雇用形態だからこそ成せることです。現在、同社から就労されているがん患者の派遣スタッフさんは8名。抗がん剤治療を継続している方もいれば、2か月に1度の頻度で通院している方などさまざまのようです。メディアに取り上げられていることもあり、問い合わせも増えているそうです。

就労態勢については、導入のきっかけとなった若尾さんや看護師さんらと検討を繰り返し、整えていきました。例えば「カウンセリングのお医者さんに常駐してもらったほうがよいのか?」といった、病気に関してどの程度介入すべきか、とくに悩まれたそうです。結果、一人ひとりの症状については、病院の判断と本人を信頼し、同社ではお仕事探しに全力で答えるべく方針を固めました。

斉藤さんは、難しいと感じる問題も、どうやってクリアしていこうかをプラスに考え、わからないことを一つひとつ解決していくことで道を拓かれました。人の命に関わるようなデリケートに感じる事柄も、避けて通っていては何も解決しません。「働きたくても働けない人がいるのに、難しいと言っているだけでは、何もできない!」叶えたい未来からひも解いて、導き出していかれたそうです。

同社に訪れるがん患者さんは、健康状態を理解されたうえで、働きたいという意志と能力がおありです。「働く」という観点だけでいえば、健常者の方より就労条件が増えるだけのこと。そこに全力で答えていくだけだと斉藤さんはおっしゃいます。

フレキシブルな派遣なら実現できる

がん患者さん向け雇用創造を考えたのは、以前から手掛けていた、障がい者雇用ための、就労B型施設を運営してきた経験がありました。例えば自社の果樹園での農業の仕事を切り分けてみると、いちご農園の掃除、ジュースのラベル貼りなど、時短勤務や内職でできる仕事が浮かび上がってきたのです。

「仕事はいくらでもある。企業の『週5フルタイムで来てくれないと…』という価値観をどう打ち破れるか?そのための提案ができればフレキシブルな派遣も十分可能だ」と斉藤さんは考えたのです。

企業にとってどうプラスに提案していけるかは、常に、社内で話しあっているそうです。例えば1日8時間労働の内容を切り分けたほうが人は集まるんじゃないか?などといった、今までの労使の観念を崩すことによって、人材不足に対応していけるという期待です。

社会復帰の喜び


▲取締役 田代和馬さん

治療のためにいったん仕事を退職された方が再就職するには、自分で応募し、売り込んでいかなければならないハードルがあります。派遣という雇用形態なら、派遣スタッフとして登録することで、営業担当が企業にかけあってくれて、就業可能性が広がります。担当されている取締役の田代和馬さんはこう語ります。「手術をしてまた体が動くようになれば、働くことで社会に貢献したいようです。そんな方の手助けができていると感じます。がんというだけで就業先から断られてしまい、10社応募して1社も話を聴いてもらえなかった方もいらっしゃいます。『アシストエンジニアリングさんのおかげで働くことができた』『私も働けるんだ』と喜んでもらえるのは嬉しいことです。」

もしも急な職場復帰が不安なら、自社の工場や果樹園などで、少しずつならし労働をすることもできます。

先述の田代さんは「がん患者の方は、一日一日を大事にお仕事されているのを感じます。いったんがんに罹ると、社会から取り残されると感じることがあります。『また社会復帰できる実感があって嬉しい』という声が聴けるとホッとします」働くことで社会とつながり、気持ちも明るく前向きになれることは、なによりの健康管理ではないでしょうか。

「今、人生で苦労している大変な時期だからこそ、周りが支えることが大事。がんが治れば、またフルタイムで働けるようになります。もともと高いスキルをお持ちでも、体調の理由で持て余してしまっているならもったいない。私たちは支え合いたいのです。」斉藤さんは語ります。治ることを前提に、未来を見据えて取り組んでおられることがよくわかります。

困っている人はたくさんいます。彼らのコンシェルジュとして、地場密着型の派遣会社は展開しやすいのでは。」人生のリスクをプラスに転換していく原動力として、「働けることの喜びを創造したい」―派遣という働き方だからこそできることかもしれません。

Interviewee

代表取締役 斉藤 勇介氏
取締役 田代 和馬氏

企業概要

株式会社 アシストエンジニアリング

  • 設立: 2002年
  • 代表者: 代表取締役 斉藤 勇介
  • 本社所在地: 〒409-3841 山梨県中央市布施2106-1
  • 営業エリア: 山梨県全域、東京エリア、長野県(諏訪、松本、安曇野エリア)
  • オフィシャルサイト https://www.assisteng.co.jp/

事業内容

【人材事業部】山梨、東京を中心とした人材サービス
【機器事業部】多品種から小ロット迄の製造受託、医療機器の製造管理、工業用製品の開発、設計、調達
【教育訓練事業部】求職支援訓練、公共職業訓練、キャリアアップ教育訓練、就職支援セミナー
【福祉事業部】就労継続支援B型事業所の運営、在宅ワーク、内職の提供
【保育所事業部】企業主導型保育事業
【留学事業部】海外留学に関する情報提供サービス、留学先案内、手続代行サービス、帰国後の就職支援
【外国人就労サポート事業部】外国人人材の紹介/派遣事業、外国人採用に関するコンサルティング、ビザ申請・更新手続きサポート、多言語翻訳通訳サービス

グループ会社

・株式会社 協栄住建 総合建設業・不動産業
・農業生産法人 株式会社斎庵 観光農園の運営/農業体験事業/農地の保守管理事業/農作技術指導(桃、いちご、貴陽、枯露柿)
・山梨人材教育協同組合  人材教育事業・共同購買事業・共同労務管理事業・無料職業紹介事業・外国人技能実習生共同受入事業

この記事の著者

AsanoAkira

AsanoAkira

大学卒業後、大手住宅メーカーに3年勤務したあと、さまざまな社会を経験したく派遣社員として6社を渡り歩く。景気悪化による失業を経験したことも。6社目の経営コンサルタント会社で一般事務からコンテンツ制作業務に転身。以降、直雇用での約12年間は、企業経営の現場で経営事例などのべ200人以上の取材執筆、編集に携わり、「経営は人。人生そのもの」と知る。現在はライフコーチなどを通じて、100年人生を思い通りに動かしたい人たちと未来創りに参画している。
詳しくは「ライター紹介」ページをご覧ください。

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