- 2018-9-20
- グッド派遣レポート, シリーズ, キャリアアップしたい, 派遣社員として安定就業したい!, きままに自由に働きたい!
将来、どんなふうに働いていたい? 未来の「はたらく」を真剣に考える マインズ・グループ
マインズ・グループのここがグッド!
- 人事労務のプロ 社会保険労務士がいる
- 労働者と企業の、両方の目がある
- みずからが働きやすい会社
みなさんこんにちは。
あなたは、「はたらく」ことについて、どこまで自分の意志をもっていますか?
「自分はやりたい仕事に就いて、やりがいを持てている」「自分は仕事が楽しくなってきている」「自分は職場に対して言いたいことがある!」
それに対して「仕事は、会社に雇ってもらうもの」「食べていくために会社に従う」と会社の力に頼らざるを得ない人も、いるのでしょうか?
書いていてちょっと苦しくなりましたが、それも仕方のないこと。今回は、ちょっと視野を広げて、労働者と企業の関係を真剣に考えるおはなしです。
みなさんは2008年にアメリカで起きたリーマンショックをご存知でしょうか?日本も大打撃を受け、一気に不景気になりました。そこで、派遣社員を中心に多くの失業者が出たのです。有効求人数は、ピーク時の2006年から98.6万人も減少し(※)、社会問題となりました。
偶然にも、同月に創業した人材派遣会社の株式会社マインズは、スタートから仕事にならなかったそうです。代表取締役社長の河本尚吾さんと創業メンバーは考えさせられました。
(※ 厚生労働省 平成27年版 労働経済の分析 -労働生産性と雇用・労働問題への対応-第1章 労働経済の推移と特徴 第2節 雇用、失業等の動向 コラム1-1より)
「派遣って、働き方の一つにすぎないでしょう?一生懸命に働いてきた派遣社員が、景気によって簡単に職を失う。大事にされるはずの『人』が軽んじられているのでは?」人材派遣だけでなく、働く人の働き方、そして会社経営まで広くとらえて、企業の労使雇用を正していこうと決めました。
労使、雇用の専門家として
「派遣会社から脱却したいと思っていた。派遣会社の先を目指してこの10年やってきた」
労使雇用のあり方を突き詰める中、河本さんは社会保険労務士資格を取得しました。人の問題まで手が回らないという会社に、法の専門知識をもって最適な提案ができました。
人材派遣会社としてのひとつの答えが「働くというキーワードを通じた専門家集団」でした。「専門知識で役立つ人材は企業と対等であれる」これが本来の人材派遣の形であると。同社にはキャリアコンサルタント8名、臨床心理士3名、社会福祉士2名、マイナンバー検定2名、社会保険労務士2名の社員たちが存在します。人材派遣会社としては異例ではないでしょうか。選択した専門分野で、専門性を発揮できるようスキルアップしていくことは時間も労力もかかりますが、その価値はゆるぎないものになります。
雇用の専門家集団として企業と労働者をつなぐ
もう一つの取り組みが、地域自治体からの受託業務です。周辺3市での就業相談や、生活困窮者のための就労自立支援などを、行政に代わって行っています。雇用のプロフェッショナルとして、ハローワーク(公共職業安定所)のない自治体にハローワーク機能を作ってしまうような独特の感性で事業展開しており、その規模は、兵庫県内で最も大きいシェアを占めているそうです。
日本の雇用のあり方を変えたい
創業当初より「はたらくこと、雇うこと」を一から考え、成長されたマインズ・グループですが、日本の雇用システムをどうとらえたのでしょうか。
まず、雇用・労働についての法律が、戦後1947年に制定されてから70年以上、ほとんど変わっていないという事実!
昭和の経済成長はすさまじく、戦後の焼け野原から世界でアメリカに次ぐ経済大国になりました。どんどん働こう!みんなでどんどん儲かろう!終戦からの経済発展を達成できたのです。
そのあと日本全体はゆるやかに落ち着いていきます。個人の自由、自分の幸せ、家族のありがたみ、そんな価値の時代へと入っていきました。なのにまだ多数の企業が「どんどん働け!どんどん儲けろ!」と言っています。もう平成さえ終わるのに…。河本さんはおっしゃいます。
「人がたくさんいた1970~1990年代は、人口も労働時間も“無限”と錯覚していました。2005年以降、人口減少局面を迎えたにも関わらず『昭和からの脱却』ができていないんです。」
ようやく人材不足の危機に気づきはじめたのはここ2~3年の話だそうです。世間では「働き方改革」や「副業」「女性の活躍」が叫ばれるようになりました。そんな中で『昭和からの脱却』ができていない企業と、労働者との間で乗じている「歪み」を河本さんは指摘します。
ひとつは、「マネジメントの必要性」だといいます。稼ぐことに優れた人が、部下にも一方的に自分と同じような成果を押し付けてしまう。これは「パワハラ」や「過労」の要因です。
「正社員」や「派遣」といった雇用の区別も歪みの一つだと言います。同じような仕事をしていても、勤務条件や昇給といった待遇が異なる、矛盾した現状。仕事をしない正社員を放任し、真面目に仕事をする派遣社員ばかりが安い給料で働く場面も少なくありません。
また一方で、当の人材派遣会社といえば、お客様先企業に依存せざるを得ない会社も多数あるようです。人材がほしい、いらないに振り回されていては、その会社独自の価値がありません。河本さんたちはこうした背景を踏まえて、人材派遣、雇用・労使のプロとして、企業や組織に対し「人」の分野で提案していくことに自社の意義があると確信しました。
働き方、労使のあり方を変えていきたい
そんなマインズ・グループ社内の雇用、労使の仕組みもユニークです。人をマネジメントするのが会社の役目と捉え、一つひとつ組み立てていった結果、創業から10年で社員がほとんど辞めていないそうです。
例えば同グループでは、社員の家庭に子どもがどんどん生まれているそうです。現在の育休社員は4名。出産育児をしても働けるという環境があるから、女性社員も入社から全力で仕事に打ち込めるようです。時短勤務、育休になっても仕事が回る仕組みをつくることは、会社のマネジメントとして当然と捉えているのです。
ただし、働きやすい職場は最終的には本人たちが創るものだと、河本さんはおっしゃいます。例えば女性の働きやすさは、当人である女性同士でしか解決できないからです。業務をできるだけ細分化したり、お互いに気兼ねなく休める環境を、自分たちで作り上げられるなら理想ですよね。
このような社内整備によって、離職率、有給休暇取得率、時間外労働など12の基準をクリアした企業に与えられるユースエール認定(厚生労働省)を、兵庫県で初めて認定されました。
河本氏は社長のミッションとして全社員の前でこう宣言しています。『社員一人ひとりの顔と人生が見える会社にします。』社員たちの人生までも見てあげたい、この世に生を受けた人間としてご縁のあった同士。そこには社長も社員もなくて、社員一丸となってミッションに向かう使命共同体を創り上げていきたい、といいます。社員がのびのびと仕事をされ、休みにはお花見をしたりバーベキューをしたり。なんと社歌まで作ってしまったそうです!
「はたらく」理想の姿とは
河本さんは雇用の理想的な姿を、「雇う側と雇われる側が同じ方向を向いていることだ」といいます。お互いに尊重しあうあり方です。
日本では、いまだに両者が対立しがちです。雇用する側はうまく使いたいし、働く側はたくさんお給料がほしい。これは日本に深く根付くヒエラルキーがあると河本さんはいいます。日本で古くから続く身分制度が、「どんな職業だと偉い」「どこの会社だと偉い」と、人を上下関係で見る習性として浸透してしまっているといいます。ただ、新しいテクノロジーで生きる若い世代にはこうした考え方は薄く、これからいい時代になるだろうと河本さんは見ています。
次なる新しい取り組みとして、職種や給与など条件でマッチングさせる既存仕組みではなく、個人の持つ価値観やライフスタイルなどでマッチングしていく「フィーリングマッチング」。つまるところ「合うか、合わないか」です。
本来、働く人には、仕事を選べる自由があります。企業や組織に生かせてもらう時代は終わりました。これも個人の「昭和からの脱却」。自分はどういう生き方をしたいのか、考えたことはありますか?
「職業選択の自由と、採用の自由が、普通にできればいい。」河本さんが目指す未来は、企業と個人が強力に支え合っていく世の中のように感じました。
「基本、社員みんなのこと好きです」とはにかむ河本さんには、地域や日本中を変えていける多くの学びをいただきました。人って、会社って、おもしろいなあ。志ある会社に、未来が救われるような想いでした。
Interviewee
代表取締役社長 河本尚吾氏
企業概要
マインズグループ 株式会社マインズ M’sHR社会保険労務士法人
- 設立:2008年
- 代表者:河本 尚吾
- 本社所在地:〒670-0965 兵庫県姫路市東延末2-24アークビル1F
- 支社・拠点:神戸支店
- オフィシャル https://minds-z.co.jp/
- 兵庫県(姫路市・神戸市)に特化した人材派遣・紹介予定派遣・職業紹介サイト
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事業内容
人材サービス
採用コンサルティングサービス
官公庁サービス
認定等
優良派遣事業者認定
くるみん認定
プライバシーマーク認定
ユースエール認定を厚生労働省に認定される
兵庫県で初の認定。若者雇用促進法に基づき、厚生労働省により若者の雇用・定着促進が優良な中小企業に与えられる。離職率、有給休暇取得率、時間外労働など12の基準を社内整備によりクリアした。